会員の皆様へ

新型コロナ感染拡大により、郵送にて実施しました「2021年度通常総会」の全議案が、5月12日現在賛成多数で可決されましたのでご報告させていただきます。尚、総会の資料・決算関係の資料は、『会の案内』⇒『過去5年間の総会資料』⇒『2021年度通常総会資料』から確認することが出来ます。


気になる防災関係のニュース


5か月近く過ぎてからでは・・・

(福井新聞 2021/05/10)

 

 大見出しの「7割 救済なし」だけを見ると、酷いことが起きたように見えますよね。新聞では、救済を受けられるよう法改正されたのに、その対象の7割近くが急さを受けられなかったいうのです。では、一体何が問題なのかをもう少し説明しようと思います。

 

 2020年11月30日の参院本会議で。改正「被災者生活支援法」(以下、「支援法」)が可決、成立しました。これまでの支援法では、住宅の被害程度に応じて支援金が支給され、50%以上の「全壊」、40%以上の「大規模半壊」に限って支給されてきましたが、30%以上の「半壊」でも修理に要する費用は約500万円と、被災者にとってかなりの経済的負担となるため、新たに「中規模半壊」を基準に加え、支援の対象として最大で100万円を支給することとなったのが、支援法の改正内容です。更に、この改正の適用は2010年7月に発生した豪雨災害にも適用されることとなったのです。(下表「災害の被害認定基準等」参照)

 

 支援法の改正は、被災者にとって助かる制度が出来たのです。しかし、7月豪雨で被災された方の罹災証明は殆どが終わっており、「半壊」と被害認定された方が、再度申請が必要となったわけです。しかも、罹災証明書には「30%以上」とかの記載はないため、被災家屋の写真や、立て直しや修理の契約書なども必要になります。この様に、5カ月近く過ぎてから「もう一度申請を」と言われても、疲れ果てているうえにもう一度は・・・。「7割救済なし」ではなく、再度の罹災証明申請の手続きの救済がなかったのではと考えてしまいます


要支援者名簿へ難病患者対象外4割

これは難しいなぁ~(福井新聞 2021/5/5)

 

 災害対策基本法では、市区町村に要援護者名簿の作成を義務化しています。そのため自治体は、65歳以上の高齢者、要介護度や障がい者等級などにより要支援者名簿を作成します。しかし、難病患者登録などは都道府県が行っており、基本的に市区町村にデータはありません。そのため、対象外となっている自治体が多いと言う訳です。

 

 また、難病患者は外見からは判り難いことが多く、一見普通に見えても、体内の水分コントロールが難しい難病や、様々な難病があり本人が隠しておられる方も少なくないと聞きます。

 

 要援護者名簿の整備も必要ですが、地域ぐるみで助け合う仕組みをもっとしっかり作り、難病も方も安心して手を挙げられるようにすることも大切と考えます。

 

 名簿に掲載されても、地域の支援を求めることを躊躇われたら、名簿があっても問題解決にはならないことを理解しなければなりません。


これで何度目か・・・

 

 政府は、近年多発する風水害での被害を軽減するために、避難に関する情報を変更することを国会で全会一致で可決した。この5月から運用が開始さえる予定となった。

 これまでの3段階(避難準備高齢者等避難⇒避難勧告⇒避難指示)を、2段階+1(高齢者等避難⇒避難指示;緊急安全確保)としました。

 理由は、「避難勧告」では避難実行はされにくく、「避難指示」を待ってしまい逃げ遅れが出やすいためとのこと。そのため、これまでの「避難勧告」を発令する段階で「避難指示」を発令し、避難実行率の向上を目指すとなっています。

 これまで大きな風水害被害が起きるたびに、避難準備の追加、警戒レベル5段階、名称の変更など何度も試みてはいるが、殆ど効果が見えず、これが何度目のリベンジかと思うと、名称の問題ではないのではと考えるが普通ではないだろうか。

 平成27年9月関東・東北豪雨災害を受けて中央防災会議・水害時の避難・応急対応検討WGが平成28年3月に発表した「水害時における避難・応急対策の今後の在り方について」の”おわり”に書かれていた一部を紹介します。

 

「災害を我がこととして捉え、国民一人ひとりが災害に備える社会」を実現するためにはどうしたら良いかという根源的な課題については、本ワーキンググループにおいても議論がなされたものの、解決策を提示するまでには至っていない。我が国の災害対策制度の在り方を見つめ直し、この根源的な課題を掘り下げて検討することが望まれる。

 

 今回の呼称等の変更が、国民一人ひとりが災害に備える社会を実現するための根源的課題解決策とは・・・私は懐疑的にならざるを得ないのです。(松森)


一歩踏み込んだ・・・

    流域治水関連法が成立

                2021/04/29 福井新聞より

 

2020年7月に九州地方を襲った水害で、高齢者施設が浸水し14名が亡くなる大きな被害が発生しました。施設が球磨川水系の支流近くにあり9m近く浸水してと推定されています。ハザードマップは支流域のため作成されておらず、リスク情報が共有されていなかったのが問題なりました。

 

今回の流域関連法では、中小河川でもハザードマップを作成し、リスクを事前に周知する。また、浸水被害が著しく高いエリアは許可なく住宅建設が出来ないようになりました。建設許可制とするのは、川幅が狭いなど反乱がおきやすい河川の周辺で、知事が区域指定します。住宅や高齢者施設等は、居室の高さや強度を確認したうえで許可するとなっています。

国は2025年までに、浸水想定区域の設定を目指すとしています。

 

2020年には宅建業法が改正され、不動産の売買契約時に、当該不動産の立地場所がどのようなリスクがあるのか、ハザードマップにより説明しなければ契約できないよう、重要事項説明項目に加えられました。

 

あとは私たち一人ひとりの意識の問題ですね。(松森)


地区防災計画の推進

 

敦賀市北地区で地区防災計画を策定しようと、2021年2月から北地区防災計画策定委員会が発足し、計画づくりが始まりました。

 

当会では、準備段階からワークショップなどを実施して策定のコーディネートをさせていただいています。



私たちは

人が死なない防災を目指して

私たち「まちの防災研究会」は

災害から大切な命を守るために 

一人一人が 地域が 社会が

どのようにして災害に備えることが大切なのかを研究し

自分の命は自分で守ることについて

となりご近所で守りあうことについて

子どもやおじいちゃん、おばあちゃんを守ることについて

一人でも多くの方々に話しかけ

少しでも災害に強い社会になるように

みんなの笑顔が守られるように

そんな願いで活動しています

  

地域の防災力とは

これまでの防災活動の主体は行政が担ってきました。しかし、行政だけの力では大切な命を本当に守ることが出来ない。地域の住民自身の力が重要と、認識されるようになってきました。もし災害が起きた時の為に、平常時からの防災対策を進め、発災時の対応力を高め一人でも多くの命を守ることのできる力が、地域の防災力です。 



災害から命を守るために

災害から命を守る3か条

 

過去の災害などを調べていくと

災害から命を守るために非常に重要なポイントが見えてきます。

それがこの3ヶ条です。 


甘く見ない

「大丈夫だろう」「何とかなるのでは・・」などの楽観的な心理(正常性バイアス)が、逃げるタイミングを逸したり、災害への備えを怠ることとなり、それが被害へとつながっていきます。
東日本大震災でも、防潮堤などへの過信が避難行動の妨げとなってしまったり、津波ハザードマップが「避難しなくてもよいエリア表示」となってしまい、「うちは大丈夫だ」と避難行動を止めてしまった。
また、毎年台風や豪雨時に、危険だと承知しているにもかかわらず、田んぼの水や堤防へ水位などを見に行き、命を失う被害が発生しています。
これもやはり「あまく見ていた」としか言いようがありません。
災害をあまく見ないなめてかからない、災害に対しての畏怖の心が重要です。

正しく学ぶ

災害はそれぞれ特性を持っています。直下型地震とプレート型地震、ゲリラ豪雨に梅雨前線等による豪雨、台風や竜巻など、災害を引き起こす自然現象は様々です。それらは、それぞれ特性があり、当然に対応方法や注意点も異なってきます。
そんな様々な災害に立ち向かうためには、それらを正しく学び、適した備えを進めていくしかありません。
しかし、市町村の防災に関するホームページや防災パンフレットなどを見ると、「水害時に行動できる水深。男性70cm、女性50cm」などとなっているものがおおく存在しています。実際の水害被害は、このような水深の中で、避難行動をとった方々が殆どです。水害時の「水の動きの特性(実際の災害現場)」を正しく知っていたならば、そのような数字は決して出ないはずです。
「行政が言っていること」イコール「全て正しい」には決っしてなりません。その意味で「正しく学ぶ」なのです。

つながる

災害発生して、やっぱり頼りになるのは地域のつながりです。
発生直後、行政機関は動きは弱くなります。それは仕方のないことで、そのためにも自主防災組織などができ、地域で命を守りあう活動が大切なのです。
そのためには、平常時からつながりを作っておかなければなりません。要援護者対策も、このつながりが全てです。何処に誰がいるのか、何が困るのか、などを普段から知っておかないと、いざという時に助けることなどできません。

以上の3カ条を基本に災害に備えることが、命を守ることに繋がります。