「東京防災」読んでみた  2016・03・15

去年の暮れぐらいから話題になっている、東京都が発行した「東京防災」。賛否両論渦巻く350頁を読んでみました。

 

イラストを使って一般の人にも抵抗なく読めるように・・

内容は

 第1章 大震災シミュレーション

  ・発災直後から避難生活、生活再建まで

   を解説しています

 第2章 今やろう防災アクション

  ・備蓄や室内の備え、コミュニケーショ  

   ンなど予防策が書かれています

 第3章 そのはかの災害と対策

  ・集中豪雨、竜巻、大雪、テロ対策など

   についての解説

 第4章 もしもマニュアル

  ・緊急時の対応方法や救急法などの解

   説と、トイレなどの応急対策について

 第5章 知っておきたい災害対策

  ・気象や各災害の専門的情報などが記載

   されています

 巻末 「TOKYO X DAY」かわぐちかいじ

 

 

読んでみた感想・・・・・

ざっと見た感想は「さすがにデザイン力があるな~」

関心を持ったのは各章の項目の立て方でした。「大震災シミュレーション」は時間経過に沿って解説がしてあります。「何が起きるのか」を理解したうえで平常時の備えで「今やろう防災アクション」となっており、一般住民にも判りやすく、抵抗感が出にくいように作られています。完全に首都圏直下型地震を想定していて、細かい内容でとらえれば、確かに「う~ん・・」となる点も点在しています。防災学者のなかでも「こんなものは・・」とか「今までの物の書き直し・・」と、かなり批判も出ていますが、冒頭に記載されている「今やろう」で最後の方に、

「人は災害と戦える。今やろう。災害から身を守る全てを。」

と結んでいます。これは大賛同です。行政が発行するマニュアル系の出版物で、ここまで「意思」を表示するものは殆ど見たことがありません。

行政関係者には、是非とも目を通していただきたいと感じました。

関心のある方は、当事務所にありますので連絡ください。貸出いたします。